最終更新日 2024年4月19日 by niefrancisf

1.仏壇の役割

家に仏壇は必要か、それとも不必要なのかと考える人は少なくありません。
一昔前なら家に必ずあるのが当たり前で、毎日拝んでお供えをしていましたが、最近はそうでもありません。
お墓があるからわざわざ家に置く必要はないと考える人もいますし、本当は置きたいがお金もかかるし、そもそも家に置くスペースがないという人もいます。

では現代において仏壇はどのような役割を果たしているのでしょうか。
まずどんな理由で家には必要と考えている人がいるかというと、亡くなった人との対話の場として必要という考えです。

ほとんどの人にとって、仏壇は宗教的な祭壇というよりも、亡くなった家族を思い出したり、供養する場所として捉えられています。
毎日手を合わせると言っても、ご本尊にしているというよりは、亡くなった故人の位牌に向けて拝んでいますし、日々の出来事を報告したり、何か大事な報告をしたりする場になっているので対話の為に必要という人が多いです。

また大切な人が亡くなったという悲しみを乗り越える場所としての必要性もあります。
ずっと一緒に暮らしてきた人が亡くなった直後は、中々気持ちを切り替える事も出来ず、いつもの日常生活に戻る事も出来ないまま、悲しみは癒えるどころか、どんどん増していき、いつまでも気持ちが落ち込んだままという人は少なくありません。

そんな時に仏壇があれば、故人を常に近くに感じる事が出来ますし、すぐそばで見守ってくれているような気がして、少しずつ悲しみを乗り越えていく事が可能だから必要と言う人も多いです。

他にも、先祖への感謝を実感出来る場所としての必要性もあります。
先祖がいたからこそ、今自分が生きていられるという事を感謝しながら手を合わせ、また子供も一緒に同じ事をする事で、自分の家族や先祖はどういう人だったのかを伝える場所としても大変役に立つ事からあった方が良いという考えもあります。

2.親戚や知り合いが線香をあげに来たときに対応しやすい

それから親戚や知り合いが線香をあげに来た時に、対応しやすい為に必要という人も多いです。
葬式が終わってから亡くなった事を知って、はるばる遠方から線香をあげに来た人に対して、位牌や遺影も何もなかったら困ってしまいます。

もちろん自分が線香をあげたい時も、いつでも出来るというメリットもあります。
それでもどうしても場所をとるし置きたくないという場合は、位牌や線香立て、あとろうそくとお鈴を置くだけのシンプルな形でも十分です。

あとお墓参りの代わりにもなるという意味での必要性です。
一番理想なのは、こまめにお墓参りに行き、そこで亡くなった人や先祖をしっかりと供養する事です。
しかしお墓が遠かったり、仕事が忙しかったりすると、中々行く事は出来ません。

そこでお墓参りの代わりにして、拝む事で供養するという方法もあります。
もちろん本体はお墓の変わりになるようなものではありませんが、気持ちの問題なので、しないよりはした方が良いです。

3.わざわざ各家に仏壇を一つ用意する必要はないという考え

一方、家に無くても構わないという考えの人もいます。
ではどのような理由で不要と考えているのかというと、まず家にないからといって、信仰心が全くないという訳ではありません。

基本的に仏壇は各寺院に存在しているので、わざわざ各家に一つ用意する必要はないという考えです。
仏様を拝みたかったり、お祈りしたくなったら近くの寺院に行けばよいだけの話だからです。
むしろ家で拝むより、直接寺院まで行ってお参りする方が余程信仰心が強いという事が出来ます。

また家になくても、故人を供養する事は出来るという理由もあります。
家族が亡くなった時は、位牌や遺影を飾るという人は多いです。

しかし元々仏教の考えでは、故人の魂はお墓にあるのであまり意味がありません。
その為家に何もないからと言って、供養が出来ないとか、故人が安心して成仏出来ないという事ではありません。

むしろお墓参りにこまめに行ってお墓を洗い、花やお供え物を置いて線香を焚いて拝む方が余程故人の供養になります。
他にも金銭的に高いので必要ないという人も多いです。

4.家のスペース的にいらないという理由も多い

安いものでも10万円前後はしますし、高いものだと数百万円のものもあります。
特別信心深い訳でもないのに、その値段を払うのはとてもじゃないが無理という人は結構います。

それから家のスペース的にいらないという理由も多いです。
最近ではかなり小さいものも出てきましたが、それでもやはりある程度のスペースは必要となります。

しかも置く場所も玄関とかトイレの横とかいう訳にはいきません。
それなりにきちんとした所に置く必要があるので、家が広ければ問題ありませんが、広くない場合はそんな余裕がないという事で置かないという人も結構います。

このように仏壇が家に必要という考えと、必要ではないという考えがありますが、そのどちらかが必ずしも正しいという訳ではありません。
2つの考えを踏まえた上で、自分にとって必要か必要でないかを判断すればよいだけです。

もちろん他の家族がいる人は、家族の意見も聞いて、家に置くか置かないかを決めるべきです。

引用:仏壇安い 東京